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「マジックは良薬である」

「マジックは良薬である」
先週3日間で
神戸市ポートアイランド
子ども病院
神大医学部がん医療・研究センター
神戸アイセンター
低侵襲がん医療センター
中央市民病院
西記念リハビリテーション病院
でマジックを見てもらってきました。
マジシャンになってから6年間で、幼稚園、船内、ホテル、ショッピングモール、教会、ホームパーティ、葬儀場・・・いろんなところでマジックをさせていただきましたが、この3日間はそのどれとも見ている方の様子が違いました。
「マジックを見るのが不安でした。でも見に来てよかったです」と語られる方や、「元気をもらいました」「少しの時間お話できないでしょうか」と話しかけてくれる方々。
でも何より驚いたのは、マジックのお手伝いをしてくれない方が多いことでした。
僕はショーの前にお客さんに「マジックの途中でお手伝いをお願いする場面があるのですが、その際にお手伝いをお願いしていいですか」とよく話しかけます。丁寧にお願いするとまず断られないのですが、今回は何人にも「すいません、ちょっと・・・」「いえ、私は見にきただけで・・・」と断れてしまいました。
断れたことがほとんどなかったので、混乱してしまいその時はなぜ断られたのかわかりませんでした。後でよくよく考えてみると、いくつか理由がわかってきました。
まず見ている方は入院服の方が多いこと。大勢の人の前に立つ服装ではありません。女性の方はお化粧もしていないのが普通です。また、当然ですが何かしらの身体の不具合を持っている方がほとんどです。難しい操作を頼まれたら自分にはできなさそうだと考えたのかもしれません。病気やケガをされている方は大勢の前に立つことが大きなストレスに感じるのかもしれません。
病院を回っている間にそのことに気づいて、「だったら僕が客席まで行って、至極簡単なことだけお願いしよう」と決めました。その方法でお手伝いが必要なマジックはうまく成功しました。お手伝いをしてくれた方々の驚き、笑顔になる顔が忘れられません。
ショーの後はいろんな方に「楽しかった!」「面白かった!」「また来てね!」「宝物が増えました」と言っていただきました。なんとなくその言い方や、僕自身感じることもほかの場所とは違った気がします。
「マジックは良薬である」
あるマジシャンの言葉です。僕自身のマジックは良薬なんてとても言えないマジックですが、少しでも見ている方の元気のきっかけになるのならこんなに素晴らしいことはありません。